小さな頃、近所の駄菓子屋さんはパワースポットだった。
今ではもう見かけない、ガラスの蓋の木箱にお菓子が入っていた。
子供には重くて大きいその蓋を割れないようにそ〜っと開ける。
これぞお宝発見!
海賊のような気分でキラキラと輝く駄菓子を手にした。
チョコケーキ、棒付き水飴、フルーツ餅、パウダージュース、ヨーグル。
最近では昭和風の駄菓子屋さんがショッピングセンターに置かれていたりする。
確かに、昔懐かしい駄菓子屋さん風である。
しかし、私の中の駄菓子屋さんがガラス蓋の木箱でインプットされている為
昔懐かしいとは程遠い。
そして、忘れてはならない看板店主。
ちょっと癖強めな(褒めている)おじいちゃん、おばあちゃんの存在もない。
再現しようにも何もかもが便利になってしまった。
あの空間全てがもう帰らない。
食べ物と一緒にパワースポットも思い出として大切に保管されているようだ。
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